相場・投資で負ける要因となる感情論の排除には自動化が必須。では、自動売買・シストレをする場合、現実的にどのような選択肢があるのか?

コチラの記事の続きになります。

上記の記事で、トレードで勝つためには、鉄壁のトレードルール構築+自動売買システムの導入が重要であることは説明しました。
では、実際に自動売買を自分のトレードに取り入れる場合、どのような選択肢があるのでしょうか?
自動売買する場合、大きく分けて2つの方法があると思います。

①他人の作ったストラテジーを使う。
MT4(MetaTrader 4)で既存の無料・有料のEAを入手して使う。
証券会社が用意している自動売買ツールを使う。
SNSやネットで誰が作ったかわからん怪しいプログラムをダウンロード。
②自分でストラテジーを作る。
MT4で自前でEAを作成(MQLというC言語のような言語を利用)。JForexというJAVAで記述するものもあります。こちらは私はよく知りません。
Python、EXCELマクロなどで自動売買システムを自作する。
前者の「①他人の作ったストラテジー」としては、特に証券会社が用意している自動売買ツール(連続発注システム)が現在のところ流行っているようです(主にFXとなります)。
ループイフダン(アイネット証券)
トライオート(インヴァスト証券)
iサイクル注文(外為オンライン)
トラリピ(マネースクエア)
流行っていますが、個人的には、これらの既存ストラテジーによるトレード自動化はあまり推奨できません。その理由を後述していきます。
先物・FXなどで自動売買をする場合に、既存ストラテジーを使ってはいけない『5つの致命的な理由』。

以下の5個の理由から、長期的に利益を得たいのではあれば、既存のストラテジーではなく、「②自分でストラテジーを作る。」で進めることが推奨されます。
理由①:他人が使ってるストラテジーで勝てるのかという疑念。
まず最初に、証券会社が提供していて大勢が使っているストラテジーで勝てるのかというのはかなり疑問です。
トレーダーだろうがサラリーマンだろうがブロガーだろうが同じで、人と同じことをやっている人は資本主義社会では勝てないと思うからです(これは私の「哲学」の話で論理的根拠はありません。人が作ったものでも勝てるという人は別に構わないと思いますよ。)。
例えば年収1000万円超の給与所得者は、国税庁の民間給与実態統計調査で全体の6.6%です。当然、大多数のサラリーマンと同じような仕事をしていても、このカテゴリーには入れません。ブロガーも同じで月100万円超えは非常に少なく、人とは違う上手な集客導線や、真似できないノウハウ、求心力・カリスマ性を持っていることが多いです。
投資の世界でも同様で、勝っているのは全体の1割です。他人と同じロジックを使っていて、この1割に入れると思いますか?。むしろ、狙われそうな気もしますけどね。。。
最初は、真似したり参考にするのは勉強になるし構わないと思うのですが、最終的には、独自性・オリジナリティを出していかないと生き残れないのではないかと私は思います。
理由②:既存ストラテジーは資金管理機能が不足してるものが多い。
既存のストラテジーは「どのような条件で発注+決済を行うか?」という部分だけに傾倒しすぎている気がします。
万が一、連続で負けが続いて資金が減った場合は、残資金額に応じた投資額に減らすなどし、資金がバーストしないようにコントロールする機能などは必要ですが、こういう機能があるものは少ないですね。
超有名な方式に「ケリー基準(オプティマルf)」とかありますけど、実際にこういうのを組み込んでいるストラテジーってどのくらいあるんでしょう?(ケリー基準が良いかどうかの議論はおいておいて)
システムトレードをしているのに、あっさり「資金が尽きました・・・」ってありえないと思うんですけどね。

理由③:既存ストラテジーはリスク管理機能が不足している可能性がある。
既存のストラテジーはリスク管理の機能が不足している可能性があります。
例えば、大きなイベントや震災が起こった時に適切に対応できるロジックになっていない気がします(相場が通常通りに流れている前提でしか検証されていない)。大きく動いた場合は、ポジションを外して静観する程度の機能ですら無いようなのもあります。
また、ハードリスク・サーバリスクについても選択肢があるのかどうか疑問ですね(MT4でEA購入なら可能です。)。自前で開発すればVPSやクラウドの活用もできます。
また、グローバルでクラスター構成にすることも可能です。例えば、大げさな話、日本に核ミサイルが落ちて自動売買しているPCが吹き飛んでも、シンガポールにある別サーバで売買を継続するようなことも可能になります。
私みたいなのは、副業サラリーマンが小銭でやってる程度なので自宅PC24時間でいいですけど、専業トレーダーの人や資産家の人向けとしては、こういう機能も必要ではないかと思います。
理由④:既存ストラテジーのロジックがブラックボックスで、PDCAサイクルによる改善ができない
トレードルールは、「計画的なPDCAサイクルによる改善」が最も重要であることを、前記事に記載しましたが、既存のストラテジーはロジックが不明のものが多いので、PDCAサイクルによる改善ができないことが多いです(改善ではなく、取捨選択になる。)。
正直、ロジックが不明・明瞭でないストラテジーは論外ですね。
投資額を少なくして、複数のストラテジーを組み合わせることでリスク分散すれば、うまく回る可能性はありますけど・・・。
理由⑤:既存のストラテジーは、ロジックが稚拙&チャートテクニカルに偏っているものが多い。
これはものによりますけど、「値幅を指定して、反復売買する」だけみたいなロジックとか個人的にはありえないです。
シンプルな揉み合い相場ならいいですけど、上下に荒れだしたり上昇相場・下降相場になったら、都度ロジックを入れ替える必要性があります。しかも、この方式の場合、入れ替えるときに「人が手動で相場の状況を見て設定する」ので、思い込みや感情論が入ってしまい、結局手動トレードと変わらないということになりがち。
あと、チャートテクニカルしか選択できないストラテジーも多いです。「自動売買=チャートテクニカル」みたいな偏見でもあるのでしょうか?
自作ストラテジーならば、例えば、Yahoo!ファイナンス掲示板を監視し、投資家の「買いたい気分」「売りたい気分」を数値化し、「買いたい人が多かったら、自分は売り優勢の設定にする」「売りたい人が多かったら、自分は買い優勢の設定にする」なんてロジックを組み込むこともできます(これが有益なロジックかどうかは知らないですよ?w)。

ファンダメンタルズだろうが市場のセンチメントだろうが、「定量化」→「パターンインデックス+ロジック化」→「仮説に対する結果検証のプロセス」が構築できるものならば、すべて自動売買の材料にすることができます。
前述したとおり、投資の世界では1割しか勝てませんので、大多数はカモになる運命です。なので、その大多数の行動を定量的に測定してシステムトレードに組み込むことは、戦略の1つとして充分検討できるのではないかと思います。
また、以下記事でチラっと紹介しましたが、ビットコイン自動売買で1週間で元本100倍にしたbotterは、仮想通貨取引所の特徴や暗号通貨市場の未熟性を意図的に狙った自動売買システムを作って稼いでいました。
こういうのは、フラットで自由な思考でロジックを検討して、プログラムを自作で作らないと無理なんですよ。

結論。自分で勉強して作るしかない。次世代の投資家・トレーダーはIT・プログラミングを学ぶべきである。

結論としては、既存のストラテジーはあてにならないので、結局、「自分でトレードルールを構築」→「自動売買システムを自作」→「PDCAサイクルで改善活動」とするしかないのではないかと思います。
次世代の投資家・トレーダーには、IT・プログラミングスキルは必須になってくるでしょう。
「そんなの簡単に身に付かないよね・・・」と思う人もいるかもしれません。
ですが、いまは人工知能を、仕事を奪う相手として眺めるだけでは足りません。トレードでは、ルール作りと検証の下ごしらえが明らかに速くなっています。売買条件を文章で渡すと、PythonやMQLの骨組み、過去データで成績を出すコード、損切りと資金量を連動させる分岐まで、下書きが出てきます。
以前は、検証のループを自分で書き、価格データを揃え、バグを潰すところまで数日かかることもありました。その作業は、対話しながらその日のうちに一周できるところまで短くなっています。
やりやすくなったのは、アルゴリズムを組むことと、そのアルゴリズムが過去にどうだったかを見ることです。期間を前半と後半に分ける、パラメータを少しずつずらして成績の崩れを見る、エントリーと決済の一覧を出す、といった確認を、コードを手で全部書かなくても進められます。
同じルールでも、値幅だけを変えた設定を何通りも比べて、ドローダウンが大きいものを先に捨てる、という作業が個人のPCでも現実的です。移動平均の計算はライブラリに任せ、「どの条件のときだけ入るか」に集中できます。
過学習していないか、未来の値を先に読んでいないか、スプレッドやスリッページを無視していないか、といった穴も、書いたコードを渡して洗い出させられます。ただし、
洗い出した指摘を採用するかどうかは自分です。出てきた勝率や利益を、そのまま本番の期待値にしてはいけません。
日々の運用も楽になります。
約定ログの異常、想定と違うポジションの残り、検証結果の前後比較は、目視だけより漏れが減ります。ニュースをスコア化したルールと、スコアを使わないルールを、同じ期間のデータで並べることもできます。資金の減り方が大きいほうは、その場で捨ててください。検証に使った期間と、そこから外した期間で結果がひっくり返るなら、そのルールはまだ本番に出せません。
この比較は、AIが勝ってくれるという意味ではありません。自分の仮説を、数字で残す作業が速くなる、という話です。ログを日付ごとに分けて、この日だけ負けが集中していないかを見させることもできます。
ニュースや掲示板の文章を、買い優勢・売り優勢のスコアにまとめる下処理も速いです。そのスコアをルールへ入れるかは、従来どおり、資金がどれだけ減りうるかを見て決めてください。証券会社の連続発注が、AIを通しただけで勝てるロジックに変わるわけではありません。中身がブラックボックスのままでは、PDCAは回りません。
最初の一歩は、大きなシステムを組むことではありません。
1つの売買条件を文章にし、検証コードを出させ、約定の一覧を自分の目で追う。そこまでできれば、プログラミングは才能ではなく、ルールを直すための道具です。
ITの基礎を先に持っている人ほど、この往復が速くなります。基礎教養が要ること自体は変わらないので、あとは早いか遅いかだと思いますよ。
システムトレード関連記事
自動売買関連記事もいくつか書いておりますので読んでいただけると嬉しいです。今は取引所にAPIが用意してあり、Pythonなどで簡単に自動化できる環境が整っていますので、自動化のハードルでトレードする金融商品を選ぶのもアリかと思います。
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