やることが多すぎ!時間が足りない!「エッセンシャル思考」についてくわしく知りたい!
エッセンシャル思考は
- やることが多すぎて、どれも中途半端
- 日々、仕事に追われる生活をおくっている
- 一つのことに集中できない
こういった悩みを持つあなたに、必ず役立つ考え方です。
この記事では、ベストセラー「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」の要約をお届けします。
私は以前、仕事もプライベートも「あれもこれも」と慢性的な時間不足でしたが、「エッセンシャル思考」を取り入れるようになってからは、やるべきことに優先順位をつけられるようになりました。
その結果、時間に余裕ができ、生活の質が向上したのを実感しています。
この記事でわかる本書のポイント
この記事を読めば、あなたの限られた時間を効果的、有効的に使うための方法がわかるようになります。
「世の中のほとんどのことは徹底的に無価値」
本書に書かれた一文です。
刺激の強い一文ですが、このことを理解できるようになると、確実に生活の質が向上します。
ぜひ最後まで見ていってください。
【要約】エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする
エッセンシャル思考とは何か?
エッセンシャル思考とは?
→あらゆることを切り捨て、本当に重要なことだけに集中する
- 本質を見極め、重要なことしかやらないと決意する
- 必要でない、ほとんどのことを断る
こうすることで、「何もかもやらなくては」という考え方をやめて、本当に必要なことをやりとげることができるようになるんです。
非エッセンシャル思考 | エッセンシャル思考 | |
---|---|---|
考え方 | みんな・すべて | より少なく・しかしより良く |
行動 | やることをでたらめに増やす | やることを計画的に減らす |
結果 | 無力感 | 充実感 |
次の図はエッセンシャル思考と非エッセンシャル思考の違いを、端的に表現しています。
≪左の非エッセンシャル思考≫
いろいろな方向に時間とエネルギーが割かれていて、少しずつしか進めない
≪右のエッセンシャル思考≫
時間とエネルギーを一点集中。遠くまで進める
エッセンシャル思考にはもう一つ重要な役割があります。
自分で選ぶ権利を、自分の手に取り戻すこと
「自分でものごとの優先順位を決めなければ、他人の言いなりになってしまいますよ」ということです。
皮肉なことに、優秀な人ほどこの罠にハマりやすいといいます。
- 目標を見定め、成功へ一直線
- 「頼れる人」と評判に。どんどん仕事をふられる
- 時間とエネルギーが割かれていく
- 疲れるばかりで、すべてが中途半端に
- 本当にやるべきことができなくなる
これを成功のパラドックスといいます。
回避するには次の3つの考え方が必要になります。
- 不要なことを的確に見極め排除していく
- 魅力的なチャンスを切り捨てることも必要
- やることを減らし、本当に必要なことだけに集中する
人生や仕事は、自宅のクローゼットの片づけと同じだと思ってください。片づけをしないと、不要なものがどんどんたまってしまいます。
クローゼットを整理するように、自分の人生も整理することが必要なんです。
本書は、あなたの人生をすっきりさせる「片づけコンサルタント」のように考えてもらえばいいと思います。
エッセンシャル思考を理解するための3つの考え方
この章ではエッセンシャル思考を理解するために重要な、3つの考え方について解説をします。
選択
自分で選ぶ権利を手放さないことです。
選ぶ権利を手放すことは、他人の選択したことを黙々と実行するだけの人生です。
エッセンシャル思考の人は
- これをやろう
- 自分で選ぶ
と常に考えます。
ポジティブに自分で選ぶからこそ、充実した人生をおくることができるんです。
ノイズ
世の中のほとんのことには価値がありません。
これを理解するために、パレートの法則(80:20の法則)があります。
成果の80%は20%の努力に起因している
つまり
- 努力の量と成果は比例しない
- 大多数のものには価値がなく、少数のものに大きな価値がある
エッセンシャル思考は、大多数の価値がないノイズを見極め、少数の重要なものを選択することです。
トレードオフ
何かを選ぶことは、何かを捨てるということです。
すべてを選ぶことは不可能。ものごとを選択する時には、常にトレードオフを意識しなければいけません。
これができないと、何事も中途半端になってしまいます。
トレードオフは「痛み」を伴う決断ですが、同時に自分にとって本当に大事なことを知れるチャンスでもあります。
エッセンシャル思考は、「何を選び何を捨てるか?、何に全力を注ぐか?」をトレードオフによって決めることなんです。
ここまでエッセンシャル思考について、理解を深めてきました。
次章ではエッセンシャル思考を実践していくための具体的な方法について解説をしていきます。
エッセンシャル思考を実践する3つの技術
見極める技術
数ある選択肢の中から、本当に重要なものを見極める技術です。
そのために必要なことは5つです。
1.じっくりと考える余裕
何かにじゃまをされない空間で、じっくりと考えられる余裕を持つことです。
スマホの通知が鳴り止まないような環境では、重要なことは見極められません。
- 通知をオフにする
- 自分だけの空間を確保する
やり方は何でもいいと思います。
集中せざるをえない状況をつくるようにしましょう。
2.情報をあつめる時間
情報をあつめるための時間を確保することです。
情報は書籍、インターネット、取材などのソースがあります。
信頼できる重要な情報をあつめることが必要です。
そのために、一日のうち1時間でも、2時間でも時間を確保するようにしましょう。
3.遊びごころ
遊ぶことは必要なことだと認識しましょう。
「遊びは時間のむだ」という考えからはクリエイティブは生まれません。
ものごとの本質をつかめる人は「遊びは不可欠」だと知っています。
4.十分な睡眠
私たちの最大の資産は、「自分自身」です。
自分への投資を軽くみることは、価値を作り出す元の部分を弱くするのと同じことです。
十分な睡眠をとることは
- 生産性が上がる
- 効率的に仕事ができる
- 創造性がゆたかになる
といったメリットがあります。
エッセンシャル思考の人は睡眠をおろそかにしないのです。
十分な睡眠をとるようにしましょう。
5.厳密な基準
ものごとを見極める際の基準は
- 「絶対にやりたい」
- 「やらない」
の2択です。
「みんながやっているから」「やろうかな」程度であればすべて却下です。
そのために90点ルールを取り入れましょう。
こうすることで、60〜70点くらいの中途半端な選択肢に悩まされずにすむようになります。
また、チャンスになるような選択肢が転がってきた時に、正しく選別するには次の3つのプロセスを踏むのが肝要です。
- チャンスについて記述する
- 最低限の基準を3つ書き出す
- 理想の基準を3つ書き出す
最低限の基準も、理想の基準もすべて満たすものだけを、考慮する対象にしてください。
それ以外は容赦なく却下しましょう。
エッセンシャル思考の人は「これしかない!」と思うこと以外はすべて却下するからこそ、大事なことだけに全力投球できるんです。
捨てる技術
「やらなくてもいいこと」を決めるための技術です。
1.本質的目標を明確にする
「やらなくていいこと」「切り捨てるべきこと」とは、やろうとしている意図にそぐわない行動です。
まずは、自分がどんな目標に向かっているかを明確にする必要があります。(本質目標)
本質目標とは、次の図の右上部分。具体的かつ魅力的な目標のことです。
2.拒否する
「やらなくてもいいこと」に対しては断固としてノーといいましょう。
相手にノーを突きつけるには、それなりの勇気が必要です。
上手にノーと言う技術を身につけましょう。
ノーと言う技術は本書の中でくわしく紹介されています。
3.キャンセルする
痛みが大きくなる前に「途中でやめる」を決断することです。
トラブルの半分は、イエスを焦り、ノーを渋りすぎることからきています。
- これだけお金をかけたのに、いまさらやめられない
- 映画がつまらないけど、チケット代がもったいないから最後まで見てしまう
こういった経験は誰にでもあるはずです。
一度、始めてしまったことを途中でやめるのはむずかしいものです。
そんな時は次のように考えてみてください。
- もしまだ1円も払っていなかったら、今からでも払うだろうか?
- 今これをやめたら、何に時間とお金を使えるだろう?
- すすんで損切りをする
エッセンシャル思考の人は、「もったいない」の気持ちを克服し、痛みが大きくなる前にやめることができる人です。
4.編集する
仕事や生き方において、不要なものを容赦なくけずり、本質を取り出す作業のことです。
編集の4原則
- 削除する
- 凝縮する
- 修正する
- 抑制する
最善の結果を得るには、こまめに行動を振り返り、小さな編集を積み重ねるようにしましょう。
5.線引きをする
- 仕事とプライベート
- 大事な人と面倒くさい人
これらには基準をもって境界線を引くようにしましょう。
境界線を引くことは、自分の領域を守ることになります。
エッセンシャル思考の人は境界線を上手に利用することで、自分の時間を守り、他人からのよけいな干渉を防いでいるんです。
しくみ化する技術
エッセンシャル思考を実践するための最後の技術になります。
しくみ化とは
なるべく努力や根性などを使わずに、エッセンシャル思考を実現するための方法を自動化することです。
1.バッファを考える
何事も最悪の事態を想定し、常に緩衝部分となるバッファを意識するようにしてください。
バッファを考慮せずに行動すると、想定外の事態に対応できなくなるからです。
行動をする時は、次の2点を意識するようにするといいでしょう。
- 徹底的に準備をする
- 見積もりは1.5倍でする
2.削減する
エッセンシャル思考の人は、仕事を減らすことによって、より多くの成果を生み出します。
成果を生まない努力はやめるよう、こころがけましょう。
そのためには
- 目指すことを明確にする
- ボトルネックを特定する
- 邪魔なものを取り除く
この3つを意識することが重要です。
3.前進する
少しずつでもいいので、前に進むことをやめないようにしましょう。
エッセンシャル思考の人は、小さくはじめて、大きな成果を得ます。
たとえ地味でも、確実に勝ちにいくんです。
なぜなら、モチベーションを維持するのに効果的なのは「前に進んでいる感覚」だと知っているからなんですね。
4.習慣化する
エッセンシャル思考の人は火事場のばか力などに頼らず、普段から正しいことを習慣化させています。
そうすることで、自然と成果を出しているんです。
- 毎朝同じ時間に起き、集中して副業をする
- 就寝前に本を読むことを習慣化する
こんなことでもいいと思います。
すでに悪いくせをつけてしまっている人が、正しい習慣に変えるには以下を5つを意識してください。
- 悪い行動を引き起こすトリガー(きっかけ)が何かを知る
- 正しい習慣をくせにするための新しいトリガーをつくる
- むずかしいことから手をつけるようにする
- 曜日ごとにやることを変える
- 新しい習慣をつくるときは一つずつにする
5.集中する
エッセンシャル思考の人は、目の前の問題に集中することで、今を楽しむことができます。
未来の不安や、過去の失敗を思って悩むようなことはありません。
大事なのは「今、何が重要か」を考えることです。
【書評・感想】エッセンシャル思考
本書は、生活や仕事の中にある無駄を徹底的に排除し、本当に大事なことだけに一点集中することが正しいことだと結論づけています。
私もそうなんですが、普段から時間が足りないと思いながらも、なぜこんな意味のないことをやっているんだろう?といった場面はよくあると思います。
本来なら、そういった価値を生まない無駄なことをやめて、楽しいことだけに集中できたら幸せなんでしょうね。
その一方で現実的なことを考えると、大事なことだけで生きていくのは、会社員などには難易度が高いと思います。
本当にノーとばかり言っていたら、クビになってしまいますしね。
本書の中では、重要なこと、どうでもいいことを見極める方法が提示されています。
まずは、何が自分にとって重要なことなのかを明確にすることから始めてみるのがよいかなと思いました。
まとめ:エッセンシャル思考|大事なことだけに集中し、生活の質を高めよう
いかがでしたか?
ベストセラー「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」を要約してきました。
エッセンシャル思考は、時間に追われる現代の生活にとって、重要な考え方を提示してくれる1冊です。
すべてを取り入れることはむずかしいですが、要点をしぼって実践していくことで、生活の質を高めることができると思います。
この記事があなたの役に立つようであればうれしく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。