この記事は特定の銘柄を推奨するものではありません。
投資は自己責任でお願いします。
米国S&P500指数連動ETFは結局どれを買えばいいの?
株式投資における最適解の一つ、S&P500に連動する代表的なETF【VOO・SPY・IVV】
これから米国株で資産運用を始めようとしている人なら、それぞれ何が違うのかが気になりますよね。
結論をいってしまえば、コスト面の違いでVOO、IVVのどちらかがおすすめです。
コスト面以外にも少しずつですが違いはあるので、この記事では【VOO・SPY・IVV】の差がわかるような比較をしていこうと思います。
また【VOO・SPY・IVV】とよく比較される、全米株式ETFのVTIについても解説します。
この記事でわかること
この記事を読むとポートフォリオの中心になる、S&P500 ETFへの理解が深まります。
ぜひ最後まで見ていってください。
S&P500について
NYダウやNASDAQと共に、米国を代表する株価指数の一つです。
大型株を中心とした、米国の代表的な企業500社からなる時価総額加重平均型の指数で、世界最強の指数などといわれたりします。
過去30年だけでみても株価が12.4倍、年平均リターンが9.4%。
まさに最強です。
【VOO・SPY・IVV】の概要比較
VOO | SPY | IVV | |
---|---|---|---|
運用会社 | バンガード | ステート・ストリート | ブラックロック |
設定日 | 2010年9月9日 | 1993年1月22日 | 2000年5月15日 |
総資産額 | 2,923億USD | 4,157億USD | 3,349億USD |
直近5年 トータルリターン |
16.01%(5年) | 15.95%(5年) | 16.00%(5年) |
直近分配利回り | 1.32% | 1.21% | 1.30% |
経費率 | 0.03% | 0.09% | 0.03% |
設定日・資産総額
最も歴史があるのがステート・ストリートのSPYです。
1993年設定なので、他の2社よりも10年程早くS&P500に投資できるETFを設定していたんですね。
歴史がある分資産総額も最大で、日本円にして50兆円と、とんでもない額を運用しています。
投資は規模の世界なので、基本的には資産残高が大きほど優れたファンドです。
SPYは歴史、規模の両方で最強のS&P500 ETFといってもよいかもですね。
トータルリターン
同じ指数に連動するETFなので直近トータルリターンに大きな差はありません。
5年トータルリターンはほぼ横並びです。
各ETF設定以降のトータルリターン推移は次のとおりです。
IVVの推移を見るとわかるんですが、2000年からの10年間は米国株式の低迷期。
10年間、S&P500であってもリターンがマイナスを推移した地獄のような期間がありました。
こういった歴史はしっかりと把握しておきたいところです。
分配金実績・分配利回り
配当利回りは、約2%前後を推移している点で各ETFとも同じです。
近年は株価の上昇ペースが急激なこともあって、利回りは低下傾向にあります。
経費率
経費率は、はっきりとした差があります。
後発のVOO、IVVは資産総額でトップを走っているSPYに追いつこうと、しれつな経費率の値下げ合戦をしています。
経費率は投資家にとって直接の運用コストなので、シビアにみる必要があります。
とはいってもSPYと他2つの差は0.06%。100万円を1年運用してかかる手数料差は600円です。
それほど大きな差ではないですが、投資額が大きく投資期間が長くなってくると、ジワジワと効いてきます。
今からS&P500に投資するならVOO、IVVがいいかもしれません。
【VOO・SPY・IVV】構成上位銘柄の比較
上位10銘柄の構成比率[%]です。
銘柄 | VOO [%] |
SPY [%] |
IVV [%] |
---|---|---|---|
Apple | 6.92 | 7.01 | 7.05 |
Microsoft | 6.03 | 6.02 | 6.02 |
Amazon.com | 3.60 | 3.72 | 3.72 |
Alphabet Class A(Google) | 2.18 | 2.19 | 2.18 |
Alphabet Class C(Google) | 2.03 | 2.03 | 2.02 |
Meta(Facebook) | 1.34 | 1.35 | 1.34 |
Tesla | 1.90 | 2.36 | 2.35 |
NDIVIA | 1.64 | 1.73 | 1.78 |
Berkshire Hathaway | 1.58 | 1.67 | 1.68 |
United Health | 1.20 | 1.25 | 1.25 |
2021年12月時点の上位構成銘柄、比率とも大きな違いは見えません。
VOOのTesla、NDIVIAの比率が、SPY、IVVと比較して高めなのはいつもどおりです。
【VOO・SPY・IVV】セクター比率の比較
セクター比率の比較です。
少しずつ違いがありますが、ほぼ同じと見ていいでしょう。
【VOO・SPY・IVV】リアルタイム株価チャートの比較
VOOが設定された2011年以降の株価を比較したチャートです。
同じ指数のS&P500に連動しているのでキレイに一致していますね。
全米株式ETF【VTI】との違い
S&P500連動型とよく比較されるETFに、全米の株式に投資するVTIがあります。
どっちに投資投資すればいいのか迷う二銘柄ですよね。
同じバンガード社VOOとの概要比較です。
VOO | VTI | |
---|---|---|
設定日 | 2010年9月9日 | 2001年5月31日 |
総資産額 | 2,923(億USD) | 2,921(億USD) |
トータルリターン | 16.01%(5年) | 15.44(5年) |
直近分配利回り | 1.32% | 1.24% |
経費率 | 0.03% | 0.03% |
ベンチマーク | S&P500種指数 | CRSP米国総合指数 |
投資対象 | 大型株中心500社 | 大中小型株3500社以上 |
算出方法 | 時価総額加重平均型 | 時価総額加重平均型 |
資産規模やトータルリターンで大きな差はありません。
一番の違いはVOOが米国の大型株500社に投資するETFなのに対し、VTIは中小型株も含めた全米3500社以上に投資していることです。
VTIは米国に丸ごと投資するETFです。
時価総額は小さいですが、中小型株の成長も取り込めるのがVOOとの違いです。
米国は企業のイノベーションが起きやすい環境なので、次のGAFAMになるかもしれない企業の成長まで取り込めるのは魅力ですね。
VOOとVTIの株価チャートを比較してみるとその差がわかります。
2011年からの10年間のチャートではVOOとVTIの間に大きな差はありません。
ところが直近一年で比較するとVTIの方がVOOをアウトパフォームしています。
この一年は大型株よりも中小型株の株価成長の方が強かったからですね。
どちらも米国全体の成長に投資するETFとして間違いがないので、あとは好みの問題になるかと思います。
ちなみに僕はVTIをポートフォリオの軸にしています。
VOO・SPY・IVVはどこで買える?
VOO・SPY・IVVなどの米国ETFは楽天証券、SBI証券などネット証券での購入がおすすめです。
- 経費率が激安な、超優良米国ETFが充実している
- 自宅のPCやスマホアプリから簡単に購入できる
- ETFによっては購入時手数料がキャッシュバックや0円のものもある。
- 楽天ポイントやTポイントで投資ができる
- サポート体制がしっかりしている
など資産形成に役立つメリットが多いのが理由です。
この機会に口座開設を検討してみてください。
現代において証券口座こそが富の倉庫です。
持つモノと持たないモノの間で、差が開く一方なのは間違いありません。
複数の口座を利用することでより効率的に資産形成ができる点にも注目してみてください。
楽天証券とSBI証券であれば、お互いの優位な点を補完し合うことで利用者に大きなメリットがあります。
複数銘柄・複数口座を使った効率的な資産形成を実施していきましょう。
まとめ:VOO・SPY・IVVでアメリカの成長に相乗りしよう
いかがでしたか?
S&P500に連動する三つのETF【VOO・SPY・IVV】について比較解説をしてきました。
どれを選んでも米国の成長にまるっとのれるETFです。
信託報酬の面でVOO、IVVの二つが有利にはなりますが最後は好みの問題ですね。
くれぐれも投資は自己責任でお願いします。
この記事があなたの役に立つようであればうれしく思います。