FIREやセミリタイアしたい人が読むべき4冊!
そんなあなたにFIRE本おすすめ4選を紹介します。
FIREとはFinancial Independence Retire Earlyの頭文字をとった造語。
「経済的自立を達成し、早期退職することで自由な生き方を手に入れる」ライフスタイルのことです。
もともとは欧米を中心に火を吹き、最近では日本でも30代を中心に広がっています。
私自身もFIREを目指して資産形成を進めている普通のサラリーマンです。
これまでFIREやセミリタイアに関する本を、それなりの数読んできました。
その甲斐もあって現在は資産が増えて、FIREが見える位置にまできています。
この記事ではそんな私が影響を受け、資産形成の役に立ったFIRE本のおすすめ4冊を紹介します。
この記事でわかること
- 多くのFIRE本が共通して伝えているシンプルな事実
- FIRE本のおすすめ4選
- FIREを目指す人にこそ読んでほしい本
この記事で紹介するFIRE本には次のような特徴があります。
- 著者がFIREを達成するために実践してきた具体的方法
- 著者たちがなぜFIREを目指すことになったのか
- FIREを達成した前後の、彼・彼女たちの暮らしや生き方の変化
FIREを目指したい人はもちろん、普段お金が貯まらないと悩んでいる人や人生をもっと自由に楽しく生きたいと思っている人にとっても十分に役立つ本ばかりです。ぜひ最後まで見ていってください。
この記事は書籍の一部ネタバレを含みます。
多くのFIRE本が共通して伝えているシンプルな事実
ブームということもあって、現在多くのFIRE関連本が出版されています。
そのほとんどで共通している、FIREを達成するための基本的な考え方とは
(収入-支出)+(資産×運用利回り)を最大化する
これに集約されています。
FIREに限らず資産形成のための重要公式として広く知られているので、もし知らなかっという人はこの機会に覚えてしまいましょう。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- なるべく利回りのいい投資先に投資する
FIREを達成するにはシンプルにこの3つを実践するしかないということです。
この記事で紹介するFIRE本の著者達は、3つの方法にそれぞれの特徴を持って資産形成をしています。
FIRE本おすすめ4選(ネタバレ要約注意!)経済的自由を手に入れろ!
私が影響を受けた本は次の4冊です。
- FIRE 最強の早期リタイア術
- FIRE 最速で経済的自立を実現する方法
- お金か人生か 給料がなくても豊かになれる9ステップ
- 本気でFIREを目指す人のための資産形成入門
FIRE 最強の早期リタイア術
著者はクリスティー・チェンと、パートナーで夫のブライス・リャン。
幼少期を中国の貧しい村で過ごした彼女がカナダに渡り、経済的自立を達成するまでの考え方や具体的方法をしめした本です。
彼女の生い立ちがお金の価値観に大きく影響していて、リアリティを感じさせる内容になっています。
- お金は犠牲を払うだけの価値のあるものと考える
- まずはお金を稼ぐことを最重要に考える。好きなことはその後でもできる
- 支出に優先順位をつける。自分を幸福にしない支出は削る
- インデックスファンドに投資をする
- 早期リタイアを実現するための最大の要因は4%ルールから導き出される貯蓄率
- FIRE失敗リスクへの対応策を準備する
- FIREを達成するには、自分にあった方法を選択する
内容は抽象的ではなく、具体的な数値をしめしながらの実践的なものです。
彼女たちがFIREを実践した北米と日本では事情が異なるものの、基本的な考え方は十分役に立つ内容です。
特に興味深いのは、FIRE達成までの年数を貯蓄率と投資リターンの関係でグラフ化した点です。
自分の今の貯蓄率と投資リターンがわかれば、あと何年で経済的自立を達成可能かを知ることができます。
またクリスティーとブライスは31歳と32歳の若さでFIREしているため、その後の暴落などで資産が尽きるリスクに対しても明確に対処法を提示しています。
具体的には暴落時に資産を取り崩さないための「現金クッション」と、分配金や利子などで現金収入を得る「利回りシールド」です。
いわゆる生活防衛資金と、高配当株投資などによるキャッシュフローのことです。
また経済的自立を目指す方法は一つではなく、それぞれに適した方法を選択すべきと伝えています。
そのパターンを著者は3種類に分けています。
- 稼ぐことが得意な人は「ハスラー」
- 投資で資産を増やすことが得意な人は「投資家」
- 節約が得意な人は「オプティマイザー」
この著書は早期リタイアを目指す人でなくても、経済的自立を達成するために十分に勉強になる内容です。
洋書の翻訳本にしては比較的読みやすいのでおすすめできる本です。
FIRE 最速で経済的自立を実現する方法
著者はアメリカのFIRE第一人者 グランド・サバティエ。
彼は当初2.26ドル(現在のレートで250円くらい)の貯金しか持ち合わせていない状態から、たった5年で資産125万ドル(現在のレートで1億4000万円くらい)を築き上げて経済的自由を達成しました。
本書はそのメソッドを具体的にしめしたものです。
- 時間はお金より貴重。効率的な時間の使い方が経済的自由への近道
- 経済的自由にたどり着くまでに必要な金額「あなたの数値」を作ることから始める
- お金を払う時に、その金額に見合うだけの価値があるかを必ず考える
- 3大支出(住居費、交通費、食費)を効率化すれば2割以上の節約ができる
- 収入を増やすために本業を効率化し、儲かる副業から複数の収入源を持つ
- できるだけ早く、できるだけ多くのお金を投資にまわす
経済的自由を達成するまでの道のりを、ステップごとに具体的事例をもとに説明している点が特徴です。
一つ一つは目新しいことがなく資産形成の本などから学べるような内容ですが、目標達成までの過程を体系的に学べる点で参考になることが多いと思います。
本書では資産形成の基本公式 (収入-支出)+(資産×運用利回り)を最大化する方法として、次のような考え方を基本としています。
- 収入:9時5時の本業をリモートワークなどで効率化し、より少ない時間で稼げる副業を複数持つ
- 支出:3大支出(住居費、交通費、食費)を効率化して支出を減らす
- 運用利回り:複利の効果を最大化するため、できるだけ早い時期から投資を始める
本書が特徴的なのは、収入をいかに効率的に最大化するかに多くのページを割いている点です。
そのために
- リモートワークなどで本業を効率化する
- 福利厚生を最大限活用する
- 自分の市場価値を高めるための土台として利用する
- 少ない時間で稼げる副業をいくつも行う
などを推奨しています。
本書で注意すべき点は、紹介されているメソッドが全てアメリカを前提としている点です。
例えば3大支出が住居費、交通費、食費として紹介されていますが、日本では住居費、教育費、老後準備資金です。
その支出削減方法においてもルームシェアやハウス・シッティング(留守を預かる)、バータリング(物々交換)など、日本では馴染みのない方法です。
本書全体を通して、われわれ日本人がどこまで実践できる内容かという点では疑問もありますが、経済的自由のための具体的ステップを学べる点においては意味があると思います。
お金か人生か 給料がなくても豊かになれる9ステップ
著者はヴィッキー・ロビンとジョー・ドミンゲス。
初版は1992年で、昨今のFIREムーブメントの流れを受けた改訂版が2021年に日本でも出版されました。
FIREという考え方自体がこの本から生まれたともいえる原点の著書です。
題名にあるとおり、給料がなくても豊かになるための手段を9つのステップで解説した内容です。
- お金は自分の生命エネルギーを差し出して手に入れるもの
- 支出が、ある点を超えると満足度は低下する。自分にとっての十分を理解する
- 9つのステップを実践し豊かな人生を手に入れる
本書の最も重要な考え方に「お金は自分の生命エネルギーを差し出して手に入れるもの」があります。
お金の使い道を正確に把握し、使った金額を生命エネルギー(時間)に換算することで、差し出した生命エネルギーに見合う満足感や価値を得ることができたのか?を考えることが重要としています。
本書の中で紹介している9つのステップのうち最初の3ステップでは、これまでに自分が稼いだお金、使ってきたお金を実質時給と時間(生命エネルギー)に換算します。
このステップを実践すると、いかに自分が無駄に生命エネルギーを消費してきたが明確にわかります。
生命エネルギーを差し出して手に入れるなどといわれると、もっと自分の時間を大事に使おうという気にもなってきます。
FIREの原点にある考え方は「自分の人生という時間を大切に生きていこう」だと思います。
本書はその考え方を言語化してくれています。
「自分はなぜFIREを目指したいのか?」にはっきりした答えを持っていないあなたにおすすめの本です。
本気でFIREを目指す人のための資産形成入門
日本のFIRE業界先駆者、三菱サラリーマンこと穂高唯希さんの著書です。
三菱グループでサラリーマンとして働いていた著者が、30歳という若さで資産7000万円を築きFIREを達成した方法をしめした内容になります。
新入社員として入社した初日に早期リタイアすることを決意し、以後徹底的な倹約と収入の8割を高配当株に投資するという方法を実践してきました。
- 収入の8割を高配当、連続増配株に投資し続けることで定期的な不労所得・キャッシュフローを増やす
- 節約ではなく「支出の最適化」を徹底することで投資の種銭を捻出する
- 高消費生活と節約生活の両方を体験することでストレスフリーな支出水準が測れる
- 安定収入のあるサラリーマンにとって再現性が高い方法
- 資産形成は目的では手段
本書の特徴は一般的なサラリーマンにとって最も再現性の高い方法を実践してくれている点にあります。
事業で成功したわけでもなく、ギャンブルに近いハイリスクな投資で一発当てたわけでもありません。
支出を最適化し、収入の8割を堅実な投資先にひたすら投資し続けただけです。
著者が高年収サラリーマンであったことや倹約のレベルが高いことなど、真似るのがむずかしい部分もありますが、FIREまでの期間を長くとれば十分に達成可能な手法です。
本気でFIREを目指せば普通のサラリーマンでも経済的自由を手に入れることができる
全てのサラリーマンに希望を与えてくれる1冊です。
後悔する前に!FIREを目指す人にこそ読んでほしい書籍
FIREを目指し始めると資産の最大化が目的になってしまい、何のためにFIREを目指すのか?本来の目的を見失ってしまうことがあります。
そんな時にぜひ読んでほしい1冊もFIRE本と合わせて紹介します。
DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
著者はビル・バーキンス。
すでに紹介した「お金か人生か」に大きな影響を受けた著者で、作中にも生命エネルギーについて何度も登場します。
本書の結論は、本の名のとおり「ゼロで死ぬことを目指す」です。
- 「今しかできないこと」に投資する。一刻も早く経験に金を使う
- 人生最後の日を意識すれば何に金を使うべきかの考え方が変わる
- 年齢に合わせて「金、健康、時間」の価値は変わる
- やりたいことの賞味期限を意識し、チャンスを逃さないために大胆な行動が必要
本書が伝える重要なポイントは、人生において重要なことは「富の最大化ではなく、経験の最大化である」ということ。
生命エネルギーを大事に考えれば無駄な支出などを減らすべきである。
しかし過度の節約によって、その時にしかできない経験の機会を失ってしまっている人は不幸だと伝えています。
FIREを目指し始めると富の最大化に意識が集中しがちです。
でも本来FIREを目指す目的は「自分の好きなことのために有限な時間を使いたい」のはず。
そのことを忘れないよう考えさせてくれる1冊です。
まとめ:FIRE本おすすすめ4選を読んで、先駆者達の知識を手に入れる
いかがでしたか?
FIREについてより詳しく知りたい人に以下の3点をお伝えしてきました。
- 多くのFIRE本が共通して伝えているシンプルな事実
- FIRE本のおすすめ4選
- FIREを目指す人にこそ読んでほしい本
この記事で紹介したFIRE本の著者達は、置かれた状況や自分たちに合ったやり方を模索しながら、経済的自由を達成しています。
その内容全てが、実践するに最適なものとはいえませんが、ノウハウや考え方は知識として吸収するに十分意味のあるものです。
先駆者達の知識を吸収し、自分に適したFIREの目指し方を考えるキッカケになればと思います。
この記事があなたの役に立つようであればうれしく思います。
なお、多くのFIRE本はAudibleで「耳で聴く」ことができます。私は最近はAudibleで読書してるんですよね。時間がない方は、Audibleでの読書も検討してみてください!
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